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舞台感想 の記事一覧
5月まとめ 
2008.06.04.Wed / 06:35 
5/04 新富座こども歌舞伎「三人吉三巴白浪 ─大川端庚申塚の場─」
      @鐵砲洲稲荷神社 神楽殿
5/04 歌舞伎座 團菊祭
      夜「通し狂言 青砥稿花紅彩画 白浪五人男、三升猿曲舞」
5/05 五月大歌舞伎@新橋演舞場
      昼「彦山権現誓助剱/毛谷村 藤娘・三社祭・勢獅子 一本刀土俵入」
5/05 五月大歌舞伎@新橋演舞場
      夜「通し狂言 東海道四谷怪談」
5/07 としょかん文楽@千代田区図書館
5/10 文楽第1部 「鎌倉三代記、増補大江山/戻り橋の段」
5/11 文楽第2部 「心中宵庚申、狐と笛吹き」 
5/12 文楽人形遣い 三世 桐竹勘十郎作品展   
5/18 歌舞伎座 團菊祭
      昼「義経千本桜/渡海屋・大物浦、六歌仙容彩/喜撰、極付幡随長兵衛」
5/24 文楽第1部 「鎌倉三代記、増補大江山/戻り橋の段」
5/25 文楽第2部 「心中宵庚申、狐と笛吹き」     
5/28 住大夫三夜@紀尾井ホール 「沼津の段」
5/31 相生座文楽
      第一部「二人三番叟 曽根崎心中/生玉社前の段、天満屋の段、天神森の段]
      第二部「義経千本桜/道行初音旅 日高川入相花玉/渡し場の段 
             本朝廿四孝/奥庭狐火の段」 

 毎年だけど、5月はほんと大変。

 歌舞伎座の團菊祭が華やかでした。三津五郎さんの喜撰、白浪たちのかっこよさ、おいらすっごく楽しかったぜ。「菊五郎」っていうのはただものではない、何百年もの歴史はすごいものだと実感しました。

 文楽は、心中宵庚申の道行の美しさに、ただびっくり。簔助・勘十郎の師弟コンビは、さらなる高みを目指しているようで、目が離せません。

 いけないと諦めていたのにキャンセル待ちの連絡が入り、いけることになった住大夫さんの沼津。いつも、住大夫さんのは後でじんわりきいてくる。相生座の帰り、沼津の千本浜公園で、平作と十兵衛を思いほろり。

 最後は相生座文楽、小屋の雰囲気、花道、幕間のおしゃべり、おやつを楽しみながら、芝居小屋での文楽を楽しみました。ラストは簔助さんの狐火。大好きな嶋大夫さんすらみることなく、若手の狐遣いの一人をどうしても思い出せないほど、ただ、ただ、八重垣姫をみておりました。最後、花道をとりつかれたような表情で渡る簔助さんにかかった、「みのすけっー!」、「みのすけっー!」の掛け声。掛け声って、こらえきれない感情があふれて、でてくるものなんでしょうね。忘れられないステキな掛け声でした。

 歌舞伎も文楽も、傑出したものが創り出す一世一代の芸と、それが受け継がれてゆく伝統がすばらしいと、あらためて実感した一月でした。
 
▽続き・・・・・
5月團菊祭 昼の部 
2008.05.18.Sun / 20:41 
義経千本桜 渡海屋・大物浦

 ち、ち、血まみれ・・・。そして、鴇色でさえある・・・。
 しかし、美しい。美しければそれでいいかも。

 銀平の厚司って、あの柄でしたっけ?幸四郎さんの厚司姿がすっごくかっこよかったので楽しみにしてたんですが、あんまり海の男♪って感じがしなかったのが残念。海老蔵さんの銀平は、ぎらぎらしてて、義経を海にひっぱりださなくても戦っちゃいそう・・・。
 姿を現してからの白の知盛の衣装が似合うこと、このうえなし。さすが海老サマ。ほぉ〜って感じ。
 歌舞伎はいろんな楽しみがあるからいいね♪

 今回は、おりう@魁春さんがよかったなぁ。石持の衣装が似合い、背筋ののびた綺麗な座っている姿が、高貴さも出してよろしかったです。安徳天皇役の子役さんも上手で、典侍の局とのやりとりでほろっとなけた。

 歌舞伎も、幸四郎さん、仁左衛門さん、海老蔵さんとみてきて、文楽との違いはだんだん慣れてきた。が、どうしても気になるのは、銀平が障子のある部屋に入り、ほんとは障子のある部屋にいるはずの義経が暖簾の奥からでてくるところ。最初に弁慶は部屋からでてきたじゃん、義経はお客さんじゃないの?銀平は暖簾の奥に入って、義経が部屋からでてきて、その後、義経たちが海にいってから、部屋から幽霊姿で現れればいいのに。おかしいと思うのよねー。あの部屋で着替えるから?

 喜撰

 すばらしいっ!三津五郎さん、ステキ!時蔵さんもステキ!
 喜撰って、こんなにおもしろい舞踊だったんですね。にこにこしながらみていたら、あっという間に終わっちゃった。踊りってやっぱいいわぁ〜。
 チビ所化さんに小吉くんと梅丸くん。
 梅丸くん、踊りが綺麗。姿勢もいい。最後に、はしょりあげた着物の裾がおりなくて、おばちゃん、動揺しちゃったよ。でも、ちゃんと高麗蔵さんがフォロー。裾をおろして、着物をきるのを手伝って、ついでに所化ヅラも直してくれた(笑)。うふふ、高麗蔵さん、好きです♪

 極付 幡随長兵衛

 これって黙阿弥なのよね・・・でも、あんまり黙阿弥に聞こえないのはなぜ?
 きわめつけっ!といいたいほどではなかった(辛口)。
  水野の使いがきたとき、子分たちが「なにっ!」と立ち上がるのがあんまり揃って勢いがいいので、これは最高に楽しかった。さすがは團菊祭。あれ遅れたら、舞台裏でつっこまれそう。
 子分に海老蔵さんと松緑さんも。楽しそうに話をしていて仲間だーと思ったが、よくみると化粧がそれぞれ、海老蔵、松緑らしくて、みかけは仲間にみえない。それがまたおもしろい。
 水野はいやな奴だが、菊五郎さんの水野は、なぜか嫌いになれない。だって、ステキなんだもん♪
▽続き・・・・・
5月大歌舞伎 夜の部@新橋演舞場 
2008.05.10.Sat / 20:25 
 新橋の夜の部は「東海道四谷怪談」。かなり辛口です・・・・

 一昨年のコクーンでみたときの衝撃がのこっていて、いろいろと見比べてしまった。コクーンは北番と南番があり、私は北番が好き。南番は最後がお化け屋敷になってしまって、四谷怪談のもつ余韻みたいなものが消えてしまって、後味が悪かった。

 コクーンで四谷怪談をみる前は、お岩さんの物語という知識しかなく、この話がおそろしいほど入り組んだ筋をもっていることを知らず、びっくりして幕間にあらすじや人間関係を猛勉強したのを思い出す。北番はほぼフルストーリーだったし。その後、WOWOWで放送されたのを見直して、再度筋をおったが、いまだに一部わかってないところがあるくらい。
 なので、まず、今回の筋立てで、みんなわかるのかしら?と思う。特に、小仏小平の「薬くだせぇ〜」が唐突にみえる。最後のお花って誰?と思わないのかな?福助さんの早替わりをみせるためなら、むしろやめてほしかった。特に、戸板かえしの早替わりに不満。

 浪宅はよかった。冷たくされても、子までなした仲、親の敵をうってもらいたいという気持ちが伝わってきた。悲しい女だった。
 勘三郎さんのお岩さんは、極限まで尊厳を傷つけられた人間の悲しみがあって、もう女とか男とか関係なく、人間とはここまで人を追い詰めることができるんだと恐ろしく、髪漉きでは苦しくて苦しくて息ができなくなりそうだった。
 けれど、追い詰められた福助さんのお岩さんの髪漉きは、段取りがみえすぎてしまって、苦しくなれず。せっかく途中までいいお岩さんだと思ったのに、ここから怖がることも笑うこともできなくなってしまった。提灯ぬけは、抜けたのか抜けなかったのかわからないし(なにか不手際でもあったのかな)、伊右衛門のために唱える人たちのまわりを、お岩さんがなぜあんな風に裾をひきずりながら、ひょこひょこ歩かないといけないかもわからなかった。
 これなら、お化け屋敷にしてくれた方がよかった。怪談ものって難しい。南番のように、ある程度、お化け屋敷のように怖がらせることに徹するのはそれはそれですごいことなんだと思い直した。

 吉右衛門さんの伊右衛門は、「首が飛んでも動いてみせるわぁ〜」をきいたとき、うわぁ〜かっこいい〜、素敵ぃ〜と思ったが、あれ?伊右衛門ってこんなに悪だったけ、天下転覆でもねらっているよう。吉右衛門さん、おおきすぎるのね。ああ、伊右衛門って錦之助さんがやったら似合いそうと一人で合点。隣の娘にほれられて、お岩さんの顔が崩れる薬を知らずにしこまれたり、母親が高家に入る手伝いしたり、なんだか周りがほっとかないって感じが私の伊右衛門像なんだなと、また一人合点。

 と、お芝居にはのめりこなかったけれど、四谷怪談のもつすごさには再度驚き。もうちょっといろんなバージョンがみてみたい。ただの怪談話じゃない、やはり恐ろしいのは人間の心なんですね。
▽続き・・・・・
5月大歌舞伎昼の部@新橋演舞場 
2008.05.06.Tue / 23:17 
 あーあ、GWおわっちゃった。今年はえらく短く感じたなぁ〜。
 おとといの歌舞伎座に続いて、昨日は新橋に。一日こもり。5月は文楽もあるし忙しい。

 昼の部

彦山権現誓助剱 毛谷村

 亀治郎さんも染五郎さんも、イトにのって義太夫狂言らしくて、よろしかったですねー。
 途中までは、まるでホリちゃんが、きちゃった♪と押しかけてきたのかと思うような感じで、この組み合わせの毛谷村はいい!
 子役ちゃんも、最初はちょっとだけはらはらしたけど、かわいらしく、最後の六助との見得は、「いざ!カブかんっ!」のようで、とっても微笑ましかった。
 錦之助さんの悪役もたっぷりで、二枚目もいいけど、悪役もいいなぁ。出番はちょっとでも、とても印象に残りました。
 といいつつ、一番は、吉之丞さんですけどね。いやー、白の切髪がほんとにお似合い。吉之丞さんがでると、一気に江戸にとべる。
 よくまとまった素敵な一幕でした。

二、上 藤娘

 華やか。柔らかな手の動きがよろしかったです。
 着替えてでてくるところとか、引っ込むところを、もそっとたっぷりみせてほしかったところもあり、お辞儀するところは、まるでカーテンコールに呼び出されたバレリーナのような登場だったり、古典的であり、現代的な福助さんの踊り。これが魅力なんだろうなぁ〜。
 
   中 三社祭 
 
 亀治郎さんの躍動感がよかったなぁ〜。

   下 勢獅子

 桐蝶の御揃いの首抜きに妙に感心。錦之助さん、首抜きがお似合いすぎ(はあと)

三、一本刀土俵入

 見るまでは、う〜ん、なんで演舞場でこれみるんだろう・・・?と思ってた。先月の刺青奇遇も、正直ちょっとだめで長谷川伸ものってどうなのと。
 それがみてびっくり。吉右衛門さんの茂兵衛が、前半と後半の切り替えがすばらしく、すっかりひきこまれてしまった。お蔦との会話もなんかいいしさぁ〜、やっぱり私って日本人なのねとしみじみ。特に、後半、お蔦が茂兵衛のことを思い出せないのがいい。それぞれが生きてきた10年という月日がいったいどういうものだったのか余白があって、ほろり。
 吉右衛門さんのあの長身や体格がいかされるいいお役。ほんとに腹のへった相撲取りにみえるのよ、びっくり。お蔦はもうちょっと人生につかれきっている役なのかと思って、白く綺麗目につくっているお顔に若干違和感を感じたけれど、芝雀さんのお蔦は、人の良さというか、茂兵衛をほっておけない姉さんな感じがってこれもよかったし。
 日本人のDNAがうずくお芝居でございました。
▽続き・・・・・
5月 團菊祭 夜の部 
2008.05.04.Sun / 23:11 
 まってやしたっ!これよ、これ、大歌舞伎!團菊祭!
 楽しい〜。追加した〜い。

 通し狂言 青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)  白浪五人男

 まさに錦絵。たのし〜。黙阿弥らしい、実は実はの連続にげらげら笑い、白浪ものたちの活躍に一喜一憂し、あっという間に終わってしまった。
 勢揃いは、まさに勢揃いで、かっこいい。うぉーーー、祭りだ、祭りだとうきうき♪だんまりもよかったなぁ〜。やっぱり、これくらいそろえてくれないと、勢揃いっていわないのよー。
 男とばれてからの菊五郎さんが素敵。七五調がここちよい。煙管をなにげなく、くるくるまわしたり、これも型らしいけど、自然にみえる。これがお家芸ですね。
 ただ、娘姿のときは、ちょっと貫禄がありすぎで、娘だ娘だ、綺麗だ綺麗だと扱う浜松屋軍団がちょっとうそ臭くみえたよ、やーやーやー(苦笑)。でも、それがおもろいのが歌舞伎なんだなぁー。
 橘太郎さんはおいしいところをもっていって、子役さんとEXILE?したり、オリンピックネタしたり、歌舞伎だなぁ〜。あのちょび髷が大好きです。
 團蔵さんの悪役も素敵だったし、梅枝くんはお姫様がほんとよろしくて、まじめにやって笑いをとるのがなんともうまく、いやー、いつかは桜姫をと期待してます♪
 とにかく、歌舞伎らしい、素敵な一幕。ああ、一度歌舞伎をみたいといっていた人たちをこれに連れていけばよかった・・・。立ち回りも派手だし、文句なしに楽しい舞台でした。

 三升猿曲舞(しかくばしらさるのくせまい)

 ちょっと、前幕とかぶるような踊りで損してるかな。
 華やかで、松緑さんにお似合いの踊りなんですけどね、いくらなんでも、あの通し狂言の後では、不利すぎです。
▽続き・・・・・
4月観劇記録 
2008.05.03.Sat / 02:38 
4/05 歌舞伎昼
      「本朝廿四孝/十種香 熊野 刺青奇偶」 
4/12 歌舞伎座夜
      「将軍江戸を去る 勧進帳 浮かれ心中 中村勘三郎ちゅう乗り相勤め申し候」
4/13 歌舞伎昼
      「本朝廿四孝/十種香 熊野 刺青奇偶」 
4/19 文楽4月公演@国立文楽劇場
      1部「日吉丸稚桜 桂川連理柵」
4/19 文楽4月公演@国立文楽劇場
      2部「競伊勢物語 勧進帳」
4/26 歌舞伎昼
      「本朝廿四孝/十種香 熊野 刺青奇偶」 

 歌舞伎座と文楽のみ。なんか長い一月でした。仕事疲れから、楽しめたのかどうかわからないまま。このGWで生活を取り戻したい。
 文楽は、日吉丸稚桜と競伊勢物語が、ともに10数年ぶりの上演。どちらも、いろんな話しがおりこまれていておもしろく、あまり上演されないものにも、きっとおもしろいものがあるに違いないと思いました。でも、ちょっとてんこ盛りで、ついていくのが大変(苦笑)。
 桂川が2月に続いての観劇でどうかなーと思っていたら、いろんな発見があり、おもしろかった。ただ、2月の帯屋の後半が住大夫さんと錦糸さんの床で、書置きをよむところがものすごく緊迫感があり、三味線がびっくりたまげるほどよかったので、4月はここがちょっと物足りなかった。
 
 ベストは、簔助さんのお半ですね。襟袈裟の鈴の音が切なくきこえる、見事なお半でした。見納めじゃなく、まいちど、よーくみせてくださんせ。
▽続き・・・・・
4月大歌舞伎 
2008.04.29.Tue / 22:04 
本朝廿四孝/十種香

 時さまの後姿が美しい。歌舞伎の女形の袖の使い方がすばらしいなぁとひたすら感心。
 柱巻きも袖も、八重垣姫の恋心を切々と謳いあげる手法なんですね。
 橋之助さんの勝頼が見た目がとっても美しくて、おおっ歌舞伎おそるべしと出の瞬間は思ったんですが、その後、固いなぁと思ってしまった。憂う貴公子であってほしいの。二人の女の思いと、身代わりとなった簔作と、武田家を担う重責・・・。八重垣姫の猛アピールにぐらって感じがしなかったんだなぁー。冷たい感じ・・・、姫の思いが浮いてしまう。
 濡衣@秀太郎さんは、衣装が非常に好みで素敵なんですけど、簔作への思いの複雑さよりも、取り持ち役にみえすぎてしまったかな。
 
  熊 野

 いやー、衣装が素晴らしい。もちろん熊野の。初回は衣装ばっーかりみてしまった。見る前は、織機までつくっちゃったあの衣装ねーなんて思っていたけど、見終わったら、織機つくっても、あれだけ素晴らしいものができるならいいじゃない!
 最初は、お母さん病気なんだから返してあげなよーと思っておりましたが、ひきとめたくなる熊野@玉三郎さんの美しさ、その我儘さえも許したくなる宗盛@仁左衛門さんの美しさに、二人のツーショットが美しくて、いいのよ、これはこれで、うんうんとうなづいておりました。

 刺青奇偶 

 熊野の後にわざともってきた?
 最近は、どちらかというと、きちゃない役、でも人情味のある役が好きなので、これを一番楽しみにしてました。最初のすれっからしで自暴自棄なお仲がよろしかったですねー。それを表現していた最初の登場のあの後姿。素敵でございました。
 亀蔵さんもまた裸もみせて、大活躍(笑)。
 一番は、鮫の政五郎@仁左衛門さん。かっこいいー。「賭けろっ、その命」。しびれるっー!ヤクザの親分はああでいてほしい。
 半太郎、この親分についていった方がいいんでない?と思ってしまったくらい。
 おもしろかったんですけど、最後、ああまでしてやめてくれという博打で稼いだ金で、部屋をかざりたてても、病気の女房は喜ばないよという理性が勝ってしまって、なんか気持ちが宙ぶらりん。それくらい、半太郎が追い詰められていたということだろうし、そういう風にしかできない弱さというか人間の切なさはわかるけれど。それより、そばにいてほしいと思うのは、私が女だからなんでしょうか?結構、気持ちはおっさんなんですけどね・・・。

 将軍江戸を去る

 語ることができない。なぜなら、起きたら、将軍は江戸を去ってしまっていたから・・・

 勧進帳

 盛り上がった勧進帳でしたね。富樫登場でわぁー、義経登場でわぁー、弁慶登場でおおっー。富樫と弁慶が対峙したときは、うおぉぉーーー!歌舞伎役者の「華」というのを感じました。舞台に登場するだけでうきうきする、その演目が勧進帳なら尚更。ザ歌舞伎でした。
 でも、見終わってみると不思議な感覚。1+1+1はそのまま3だったよう。勧進帳では、弁慶と富樫の義経が織りなす模様がどうなるのか、特に、弁慶と富樫の対決がどうなるのか、それぞれの役者の思いがぶつかってどんなエネルギーを生み出すのかが楽しみだったんですが、それぞれはそれぞれの大きさがあったけど、融合して核爆発というようなことはなかった感じ。この三人なら、どんな大きさになるんだろうという期待が強すぎたのか、それとも、勧進帳そのものがもつ大きさゆえなのか。

 浮かれ心中 

 きっと原作をしっていれば、もっと二人のエネルギーがいかに作品を世に送り出すことに向かったかがわかるんでしょうが、私には理解できず。どんどんひいていく自分がおりました。
 うとうとしかけたそんな私に、時さまのドスのきいた声が。うわぁーん、見逃しちゃったよ、その瞬間。白無垢姿とのギャップを存分に表現する時蔵さんと、おもいっきり転がる梅枝くん親子が大好きです。
▽続き・・・・・
3月観劇まとめ 
2008.03.25.Tue / 21:07 
3/02 3月歌舞伎鑑賞教室@国立大劇場 
  「歌舞伎へのいざない 葛の葉」 
3/09 坂東玉三郎 中国・昆劇合同公演@京都南座
  「牡丹亭 楊貴妃」
3/17 文楽地方公演
  昼「近頃河原の達引」「義経千本桜 道行初音旅」
  夜「達娘恋緋鹿子」「生写朝顔話」 
3/20 文楽地方公演
  昼「近頃河原の達引」「義経千本桜 道行初音旅」
  夜「達娘恋緋鹿子」「生写朝顔話」 

 今月はもういけないことが確定したのでこれで終わり。とうとう歌舞伎座に足を踏み入れなかった。藤十郎さんの花子は、大阪松竹座で拝見できるといいな。押戻しないけど(涙)。今月の舞台は歌舞伎チャンネルでの放送に期待します。

 ヤマトタケルも評判がよかったようですね。一昨年見に行く予定が、親戚に問題が生じて親類会議が夜通しひらかれとうとういけなかった公演なので、リベンジしたかったけれど、引越しが私をはばんだ。相性がわるいのね・・・。

 こんなに忙しかったのに、ちゃんと遠征した自分をほめてあげようと思う(苦笑)。昆劇との合同公演は、実のところ、あまり楽しめないかと思った(ごめんなさい)けれど、意外におもしろく新鮮な気持ちでみられました。欲をいえば、南座でなく、もっと小さな劇場での公演がお似合いの舞台だと思います。北京の公演会場のような。ああいうところでみられたら素敵でしょうね。
 って、いきませんよっ!パスポートも切れてるし。

 そして、種太郎くんの保名初日には、しっかりかけつけました。若いころの大役、これって歌舞伎の楽しみですよねー。これからもがんばってね♪

 予想通り、今月のベストは、近頃河原の達引です。
 ごひいき嶋大夫さんはもちろんいいのですが、特に三味線の宗助さんが素敵でした。あまりの迫力にびっくりたまげてしまいました。やっぱり切り場ってすごいのね。 
▽続き・・・・・
いざなわれてきた 
2008.03.02.Sun / 20:38 
 3月歌舞伎座も初日も迎えたのに、私はいそいそと国立劇場に「歌舞伎へのいざない 葛の葉」をみにいってきました。
 おめあては、種太郎くんの保名・初日♪
 
 ところで、なぜ3月にも歌舞伎鑑賞教室がと思っていたら、プログラムに、こう書いてありました。

 4月から新たなスタートをきる社会人、学生の皆さんをはじめとして、いま一度さまざまな世代のお客様に、日本の誇るべき伝統芸能・歌舞伎を身近に感じていただきたい、そんな願いを込めて送る公演です。


 ということで、はじめの「ようこそ歌舞伎へ」は、なかなか凝った?趣向。
 進行は宗之助さん。阿国歌舞伎を紹介していたら、電源が落ちる。「どうしたんだー、照明さん、明かりをつけてー」というベタ(笑)なセリフで照明がつくと、そこに京妙さん、もとい阿国が。以後は、阿国と宗之助さんの会話で進む。国性爺合戦の和藤内と虎のからみをみせたり、盆をまわしたり、セリで楽屋をみせて、京紫さんが着付、鬘をかぶせるところをみせたり、女方のしぐさを教えたり、鷺娘を踊ったり。はじめての人にはおもしろかったのではないでしょうか。
 私は、歌舞伎の虎はぐにゃぐにゃのマスコットみたいだなーとか、この鷺娘は京屋さんのなのかなー(傘がふたつだったり、たちまわりがあったり)とか、阿国役の京妙さんのセリフがビミョウにうざいけどツボにはまるーとか。いろんな楽しみ方ができます。

 最後に写真とイラストを使って「葛の葉」のあらすじ説明。鑑賞教室のイラストってかわいいですよね。結構すき。
 まずは保名@種太郎くんの写真、かわえぇ。
 そのお隣に恋人榊の前のイラスト、これもかわえぇ。入れ替わって、葛の葉姫のイラスト。実はこれは狐と、狐のイラスト。目のまわりを赤くしているのは女狐を表現?保名と葛の葉の出会いを説明し、実は葛の葉は狐の化身だったのですと、葛の葉と狐のイラストを交互にみせて説明。
 そして、今日のお話は、それから6年後のお話ですと、葛の葉のイラストが、芝雀さんのお写真にかわる。このとき、6年以上の月日を感じたのは私だけではないだろう・・・・。葛の葉姫も芝雀さんの写真でよかったんじゃないかな?早変わりもわかりやすいだろうし。

 さて、本題「葛の葉」
 子役の子がかわいらしいこと♪一人で花道かけてきて見得、なんどみても感心しちゃう。
 葛の葉@芝雀さんも悪かろうはずもなく、愛情たっぷりの母親。ただ、曲書きはいまいちかな。私がはじめて葛の葉をみたのが鴈治郎(現:藤十郎)さんで、これがあんまり見事だったので、これを女形芸としてみせるなら、やはりもうちょっと練習してほしいかも(辛口)。 
 お楽しみの保名@種太郎くんは、声大きく、堂々と語ってました。それゆえ堅さも感じたけれど、どんどん変わるのではないでしょうか。辛口にいうと、葛の葉と子供への愛情が薄かった・・・。そりゃまあそうよね、まだね。どうなるかどきどきしたのに、とてもしっかりしていたので、逆にもっとこうだったらいいのにーといきなり厳しい目でみてしまった。種太郎くんはきっとできる子です。愛するがゆえに疑いたくない、真実を知りたいという葛藤をだしてほしいですね。楽あたりにはどう変化しているでしょう、楽しみです。
2008 2月観劇記録 
2008.02.28.Thu / 22:13 
2/01 おおさか・元気・文楽「桂川連理柵」@NHK大阪ホール
2/02 おおさか・元気・文楽「桂川連理柵」@NHK大阪ホール
2/05 坂東玉三郎特別舞踊公演@大阪松竹座
      「連獅子 京鹿子娘二人道成寺 道行から押戻しまで」 
2/09 文楽2月公演@国立小劇場
      3部「義経千本桜/伏見鳥居前の段・道行初音旅・河連法眼館の段 」 
2/11 文楽2月公演@国立小劇場
      1部「冥途の飛脚/淡路町の段・封印切の段・道行相合かご」 
      2部「二人禿  ひばり山姫捨松/中将姫雪責の段
         壺坂観音霊験記/土佐町松原の段・沢市内より山の段」 
2/13 文楽2月公演@国立小劇場
      3部「義経千本桜/道行初音旅・河連法眼館の段 」 
2/15 文楽2月公演@国立小劇場
      3部「義経千本桜/道行初音旅・河連法眼館の段 」 
2/16 歌舞伎座昼の部
      「小野道風青柳硯 車引 積恋雪関扉」
2/19 文楽2月公演@国立小劇場
      3部「義経千本桜/伏見鳥居前の段・道行初音旅・河連法眼館の段 」 
2/20 歌舞伎座夜の部幕見「春興鏡獅子」
2/21 文楽2月公演@国立小劇場
      3部「義経千本桜/道行初音旅・河連法眼館の段 」 
2/24 文楽2月公演@国立小劇場
      2部「二人禿  ひばり山姫捨松/中将姫雪責の段
          壺坂観音霊験記/土佐町松原の段・沢市内より山の段 
      3部「義経千本桜/伏見鳥居前の段・道行初音旅・河連法眼館の段 」 

 2年前、あんなにみたのに我慢できずに大阪初日にかけつけてしまった「京鹿子娘二人道成寺」。やっぱり心うきたつ舞台ですね。押戻しつきというアレンジバージョンが、玉三郎・菊之助・海老蔵が三人揃って、歌舞伎らしく華やかで楽しゅうございました。
 ただ、個人的には、やはり鈴太鼓での玉三郎さんの清姫の覚醒がみたかった・・・あそこ好きなんです(泣)。鬼?蛇体?となってしまった姿より、花子のままの方が狂おしく切なく怖いのはなぜ?

 文楽公演の合間をぬっていった歌舞伎座では、「小野道風青柳硯」が印象的。歌舞伎の懐の広さを感じた一幕でした。妙におもしろかった♪

 今月はいったりきたりというより、文楽にいきっぱなし。今月のマイベストは、

     勘十郎狐 と  嶋大夫さんの火の玉の語り 

 1年前、勘十郎狐に心をわしづかみにされ、「2月は狐!」ときめていた私。1年後、勘十郎狐はさらにパワーアップしてました。9日にみたとき、勘十郎狐と満開の桜に感動し泣いておりました。嬉し泣き。勘十郎さんの人形をいまみられる幸せを心ゆくまで味わいました。

 また、このところ気力ばっちりの嶋大夫さんの語りにも大満足。おおさか・元気・文楽の帯屋前半の楽しすぎる語り、中将姫雪責の魂こもった語り、火の玉みたいな全力の語りがたまりません。「聴く」ということがこんなに楽しいなんて(実は嶋大夫さんをみているけれど:笑)、おもいもしませんでした。文雀さんの中将姫もほんとに素晴らしくて、私の中でちょっとした中将姫ブームがおきてます。
 
 嶋大夫さんが火の玉なら、住大夫さんの語りはきいていると気持ちが落ち着いてくる、大きなうねりではないけれど、じんわり、しんみり響いてくる。壷坂の語りもそうでしたが、帯屋の後半のお半のせつなさが忘れられない。お半の「見納めに今一度顔をよう見せてくださんせ」は切なかったなぁ。簔助さんが遣うお半は、急に大人になってしまった娘の戸惑い、いとしい人と別れるはちきれそうな思いが伝わってきました。
 実のところ、おおさか元気で、桂川の簔助さんのお半がみられるし、嶋大夫さんの帯屋もきけるので、4月公演は遠征見送りにしようかと思っていたけれど、逆に、簔助さんのお半を通してみたくなっていくことにしました。やはりこの方の娘は最高です。道行が勘十郎さんのお半で、これがまたよかったものですから、師匠とどう違うのかもみたくなりました。まんまと罠にはまる自分(苦笑)。
▽続き・・・・・
2月大歌舞伎@歌舞伎座 
2008.02.23.Sat / 17:23 
 今月は勘十郎狐に捧げたので、歌舞伎座は一部のみ。

 昼の部 2/16観劇

小野道風青柳硯 柳ヶ池蛙飛の場
 昼の部は関扉だけの幕見にしようかとおもっていたが、どうやらこの演目がおもしろいとききつけ、それならと戻りチケットを観劇前日の夜にwebで確保。
 いやー、噂にたがわずおもしろかったこと♪たのしーの♪歌舞伎ブロックアンテナに感謝。
 歌舞伎って、こういうなんてことないお話を、役者の動きでみせることができる演劇なんですね。梅玉さんの公家ぶり、三津五郎さんの体の動き、お二人のからみ、蛙が柳にとびうつるナイスジャンプ。なんとも楽しい、始終にこにこしながらみることができた一幕でした。 
 こういう小作品が見取り狂言にあると楽しい。梅玉さんは朝一にご出演が多いですが、いろんなものを復活してくださってうれしい。朝一はあなどれませんね。

車引
 何度みても楽しいのう。私は、この演目こそ歌舞伎をはじめてみる人に勧めます。歌舞伎らしさがぎゅーーっと詰まって、時間も短くて、なんといっても話らしい話がない(笑)、三つ子のただの喧嘩ですから。歌舞伎は感じるもの、理屈なんてどうでもいいの、これがおもしろいと思うなら大丈夫だと思う。
 車引もいろいろな組み合わせをみたなぁ。今回はオーソドックスだったかも。どこも悪くないが、それぞれの特徴がきちんと表現されていた。ただ、高揚感がいまいちというのが正直なところ。
 私のベストは、3年前の5月、勘太郎くんの梅王と、海老蔵さんの松王の、汁たっぷり、血管きれまくりの喧嘩車引(笑)。前髪の若者の喧嘩だった。おもしれーと目を見開いてみてました。あれはまさに「時分の花」だったんだろうな。若さがうみだせる華。
 おっと忘れてた。華がありました。
 亀蔵さんの金棒引藤内♪衣装のおもしろさ、あの古怪な歌舞伎顔、素敵すぎです。これが歌舞伎、目を奪われるものがたくさんある。
 種太郎くんの杉王丸もいっぱいに体をつかってましたね。来月がんばってね♪ 
 
積恋雪関扉
 吉右衛門さんの関兵衛と黒主がでっかーーーい。常磐津にのった動き、セリフがすばらしい。語るでなく、歌うでなく、なんともいえない心地よいセリフまわしでした。
 福助さんも綺麗だったなぁ。赤姫はもちろんよろしいのですが、墨染が以前拝見したときより、儚げで、でも強さもあって、素敵だった。まさに桜の精霊でした。
 染五郎さんの宗貞は、まずあのこしらえがお似合い。
 三人の手踊りを、はじめて違和感なくみられました(いままではなんか不思議だった)。
 といいつつ、あいかわらず、この芝居の話の内容がわからないままですが、こういう舞踊劇が好き。踊りをみる気持ちよさ、大好きな吉右衛門さんのセリフまわし、三人のニンがぴったりあっていたので絵面が綺麗だったな。

 
 夜の部 2/20幕見

新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子
 染さんに悪いけれど、一番のお楽しみは、胡蝶。鶴松くんとともに大注目の梅丸くんの胡蝶と聞いて、なんとしてもみなくてはと、会社を7時ででてから駆け込み。幕見ひさしぶり。ぎりぎり座れました。
 胡蝶は梅丸胡蝶と錦政胡蝶(錦政丈は男の子?女の子?)
 はじめに、「たかさごやっ」と声がかかり梅丸胡蝶、次に「こうらいやっ」とかかり錦政胡蝶が踊りだす。錦政胡蝶はこうらいやと声がかかったし、お名前から、松本流のお弟子さんでしょうか。
 梅丸くんはくんとつけるのが困るほど、色気のあるお姉さん胡蝶でびっくり。かたや、錦政胡蝶はかわいらしく、姉妹のよう。梅丸くんの踊りがしっかりしているのは、昨年夏の藤間流の踊りの会で知ってましたが、錦政胡蝶ちゃんも、かわいいだけじゃなく、音感がいいのか踊りが大変よろしいこと。いつもみていた胡蝶の踊りより、難度の高い振りもあり、かわいい胡蝶の踊りで息抜きをなんてことはまったくなく、すっかりみとれておりました。幕見でも見られてよかったよー。贔屓目でみちゃうけど、かなり胡蝶LOVEな観客は多かったように思いました。拍手もひときわ大きかったし、獅子が登場してからの再登場で、あらあの胡蝶さんよとまた沸いてたし。
 梅丸くんがまっすぐに歌舞伎の道を進んで、踊りでもみせてくれますよーに。凛々しさから立役向きなのかなと思ってましたが、女形もよろしいかも。加賀見山のお初とかよさそう。部屋子から芸養子にしていただいて、さらなる飛躍を(勝手なお願い)。

 染五郎さんの鏡獅子は、まず弥生が綺麗!あんな綺麗な女形なかなかいない。華やかな振袖と高島田がお似合いでびっくり。そういえば鬼揃の姫も綺麗だったな。
 はじめにひきだされるところは、あんまり元気すぎて、このまま花道をはしりぬけちゃうんじゃないかとおもいましたが、踊りに入ればそんなことはなく、こんなに綺麗だったら、そりゃお殿様も弥生の踊りがみたいだろうと納得。自分も殿の気持ちになって楽しみました。
 先月に続いての獅子の毛振りは、胡蝶とたわむれるところで、左右に毛をふるところが、ぺたっー、ぺたっーとしてて、ちとがっかり。最後の毛振りはぶんぶんと。個人的には、獅子に魅入られてしまった役者の高揚感、おさえきれない気持ちが獅子の毛を通じて放出されるエネルギーが好き。今回は獅子になってしまった染さんでなく、染さん自身がどうよーと廻している感がたっぷりすぎて、違和感をぬぐえないままでした。すみません、辛口です。
▽続き・・・・・
1月観劇まとめ 
2008.02.09.Sat / 05:42 
1/02 通し狂言「雷神不動北山櫻」@新橋演舞場
1/05 通し狂言「小町村芝居正月」@国立劇場
1/06 壽 初春大歌舞伎昼の部@歌舞伎座
     「猩々 一條大蔵譚 けいせい浜真砂」
1/12 壽 初春大歌舞伎夜の部@歌舞伎座
      「鶴寿千歳 連獅子 助六由縁江戸桜」
1/13 新春浅草歌舞伎第1部@浅草公会堂
      「傾城反魂香 弁天娘女男白浪」
1/13 新春浅草歌舞伎第2部@浅草公会堂
      「祗園祭礼信仰記 与話情浮名横櫛」
1/20 新春文楽公演第一部@国立文楽劇場
      「七福神宝の入舩  祗園祭礼信仰記/金閣寺の段/爪先鼠の段
       傾城恋飛脚/新口村の段 」
1/21 新春文楽公演第二部
      「国性爺合戦/平戸浜伝いより唐土船の段/千里が竹虎狩りの段 
              /楼門の段/甘輝館の段/紅流しより獅子が城の段」

 いまさらながらまとめ。
 大阪松竹座の沼津だけでもと思っていたけれど、遠征中の昼にどうしても時間がとれず結局見送り。いつか歌舞伎座でお願いします。
 恒例の国立劇場の初芝居は、例年の復活に比べると入り組んでなくてかるーい感じ。松緑さんの暫がでっかくってステキだったなぁ。
 話題先行だった海老蔵さんの雷神不動北山櫻は、海老蔵さんがかわったなぁーという印象。あんなに楽しそうな海老蔵さんはじめてみました。おおどかさも加わって、いよっ成田屋っ!って感じ。ただ、わかりやすさはいいけれど、絶間姫の造形が、高貴な女じゃなく庶民的になっていて、ちょっと私のイメージと離れてしまって残念でした。
 歌舞伎座は、例年どおりお正月らしく華やかでしたが、楽しみにしていた助六であまり盛り上がれず。でも、成田屋さんの助六を拝見できて、やっと歌舞伎初心者免許皆伝をいただけたようでうれしゅうございました。
 浅草公会堂での若手歌舞伎は、もうあの若手たちには小さいハコにみえてきました。来年は次代の若手もどんどん入ってもらって、うまく入れ替わりしていってほしい、もちろん、亀治郎さんたちは歌舞伎座にどんどん入ってほしい。
 文楽は、国性爺合戦のおおどかさがお気に入り。初演のときはどんな舞台だったんだろう。当時の人も蛤や鴫や虎をみて喜んだのかしら、異国の衣裳・髪型はどうやって表現したんだろうとおもいをはせながら、勘十郎さんの和藤内にしびれました。かっこいいぃー!
 ということで

 マイベストは、勘十郎さんの和藤内@国性爺合戦 です。
 
 新口村の孫右衛門も、金閣寺の東吉もステキでしたが、和藤内が似合うこと♪お札なんかなくても、虎だってなつくよというくらい、かっこよかった。近松さんがみてたら、さぞお喜びだと思います。
▽続き・・・・・
壽 初春大歌舞伎 
2008.01.19.Sat / 23:54 
 昼の部 1/6観劇
◎猩々
 梅玉さんと染さんの踊り?という感じで見始めたんですが、これが結構でしたねー。特に梅玉さん。失礼ながら、いままで踊りがうまいという印象はなかったんですが、なんかこう、地に足のついた安定した踊りって感じで、見ていて大変心地よかったです。
 あと、松江さんの拵えが似合っていてかっこいい。やはり見た目は大事です(笑)。

◎一條大蔵譚 檜垣 奥殿
 なんでしょーねー、吉右衛門さんは違う領域にいってしまったような気がします。もう自然なの、なにもかも。作り阿呆と本気の切り替えに、観客も自然に反応して笑ったり緊張したり。大蔵卿は作りの部分があざとくみえるとこっちがさめちゃうけれど、最初の作りのところが、衣裳の柔らかさそのものでふんわりしてかわいらしくて、おもわずふっと笑って頬が緩んでから、そのままあの世界に入り込んでしまえる。ステキでございました。吉右衛門さんを今みられる幸せ♪
 また、まわりも揃っていてよろしかったですね。
 特に、最近、吉之丞さんをみるだけで、うれしくなってしまう私ですが、今回もステキでございました。鬼次郎・お京コンビも梅玉・魁春さんの兄弟コンビ。魁春さんは黒の着物がお似合い。じっと動かず控えているさまがまたよろしいですね。この方の動かないさまが好きです。なんだか安心するの。
 福助さんも拵えがお似合いで美しゅうございました。

◎けいせい浜真砂 女五右衛門 南禅寺山門の場
 お正月のテレビ放送では、はらはらしましたが、この日はほとんど問題なし。「京屋」「京屋」とかかる大向こうも多く、ああ、歌舞伎ってすごいなぁと素直に感動。
 歌舞伎をみはじめたときがちょうど京屋さんの体力の衰えと重なってしまった私は、セリフがあまりに入らないので、これでいいといわれても・・・・と戸惑いましたが、歌舞伎をみはじめて3年、不屈の思いで舞台に立ち続けられる京屋さんに役者のすごさを感じております。

◎魚屋宗五郎とお祭りは事情により退席

 夜の部 1/12観劇

◎鶴寿千歳
 意外と少ない?芝翫さんと富十郎さんの踊り。わくわくしていたんですが、うーん、さして見せ場はなかったような・・・・。ただ、二人のお姿にとてもおめでたさを感じました。

◎連獅子
 毛振りがザ・歌舞伎なので、とても華やかでお正月らしくてよろしいと思うんですが、獅子ってあんな足取りでしたっけ?毛振りがあってるあってないは別にどうでもいいんですが、途中の力強さにかけているようにみえてしまった。
 来月も染さんは毛を振るのよね。振りっぱなしだ。首に気をつけてくださいね。

◎歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜
 とうとう助六が見られるー、おおっ向こうから聞こえるのが噂の河東節。と序盤にコウフンしすぎたのか、その後意外とあっさり。なぜ?
 次々と三浦屋の前を人々が横切っていくんですが、次は誰?次は誰?わくわく♪みたいな感覚がもてないとつらい。どこで私の助六歯車はひっかかってしまったのかしら。うむむ。
 でも、白酒売@梅玉さんがやわらかさがあってとてもよろしかったです。
 福助さんの揚巻は、顔立ちが華やかなのでお似合いですね。ただ、揚巻の笑声をきいて観客が妙な笑いの反応したのは気になる。あとは悪態がときおりマジの悪態に聞こちゃう。先月の千代のときもそうだったんですが顔をゆがめないでほしいなぁ。せっかく綺麗なのに。節句の衣裳は、七夕の衣裳が一番お似合いでした。あんまり綺麗なので、見惚れました。
 團十郎さんの助六さん、荒々しい助六ではなく、落ち着いた感じ。 「鼻の穴に屋形船をけこむぞっ!こらっ!」って感じじゃなく、 「屋形船をけこみますよ」って感じ。何をいっているんでしょう・・・。ともあれ、成田屋さんの助六をみることができて、うれしゅうございました。
 
▽続き・・・・・