義太夫節:幻の稀曲がCDに 竹本綱大夫の「壬生村」
義太夫節の幻の稀曲(ききょく)「木下蔭狭間合戦(このしたかげはざまがっせん)」の九段目「壬生村(みぶむら)」が竹本綱大夫(人間国宝)と鶴沢清二郎の演奏によるCDでよみがえった。
壬生村の段は1789(寛政元)年2月、大坂・大西之芝居で人形浄瑠璃として初演されたが1920(大正9)年9月、大阪・御霊文楽座での上演が最後。綱大夫は1946(昭和21)年、先代綱大夫に入門、その後まもなく八代野沢吉弥から「壬生村」のけいこを受け、ただ一人この曲を伝承していた。05年に国立文楽劇場の「素浄瑠璃の会」と早稲田大学小野記念講堂で初めて演奏。早大での演奏は、同大の21世紀COEプログラム公開講座として開催され、CDに録音された。
「壬生村」は大盗賊、石川五右衛門の因果話と出生の秘密が描かれる。綱大夫の人物表現の深さ、詞の巧みさが躍動している。コロムビア。2940円。【宮辻政夫】
毎日新聞 2008年4月25日 大阪夕刊
早稲田大学の21世紀COEプログラム、最近公開講座がないんですけど、過去のものがこうやってCD化されるのはうれしいです。綱大夫さんには早く元気になっていただいて、あの緻密な語りをしていただきたいものです。


